(3)さらに高まる住居関連費用の負担 大都市のライフスタイルの変化をみる上で、住居費の動向がポイントとなる。 大都市では持ち家率が低く、さらに家賃の家計消費に占める割合も高いため、住居費が住居費以外の消費を圧迫しているとみられる。持ち家世帯においても、住居の取得価格が高いことから、住宅ローンの保有世帯割合が高く、またローン返済額も多いため、借家世帯同様に消費構成が住宅ローンの返済など住居関連費用の影響を受けている。今後も住居関連費用の負担度合いは、高まるものとみられる。 (4)「健康保持」型消費と「時間消費」型消費へ 高齢者の生活をみると、「衣・良・住」の「衣」が「医」へと替わる。家計調査の結果をみると高齢者世帯の栄養剤の消費が大幅に増加しており、今後は健康補助食品等の需要も高まるとみられる。 また、「食」も消費支出全体に占める割合は低下するものの、健康面に重点が置かれ、カルシウムを多く含む牛乳などの消費が更に増加するとみられる(図1−2−3参照)。 さらに、一般に時間的に余裕のある高齢者が増加することもあり、全体として長期旅行など「時間消費」型の消費が進むものと考えられる。 図1−2−3「栄養剤」と「牛乳」の世帯主の年齢階級別年間支出額と1995年までの10年間の実質増加率
〔栄養剤 (1世帯当り)〕 <全国> 〔牛乳 (世帯員1人当たり)〕 <全国>
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